トップページ >> イベント情報 >> イベントレポート >> 平成30年10月28日(日)伝統体験「わらぞうりを作って昔の暮らしを体験しよう」を開催しました!!
イベントレポート
熊野古道センターにてこれまで開催してきた各種イベントの様子をご紹介します。
平成30年10月28日(日)伝統体験「わらぞうりを作って昔の暮らしを体験しよう」を開催しました!!
2018年10月28日

昔の暮らしを体験していただくため、地域のおかあさんたちを講師にお迎えし、わらぞうりを作る体験教室を開催しました。
自然の材料を使い生活に必要な道具を手作りし暮らしていたころ、農家では米の副産物である藁(わら)が無駄なく利用され様々な加工品が生まれました。中でも、履物として一日中使用する藁草履は、傷みも早く、子どもは1日で履きつぶしたといいます。
今回の体験教室では、自然のものを無駄なく利用していた昔の暮らしを体感していただくことを目的に、当センターの近所にお住いの、南チエ代さんと吉澤千代乃さんを講師にお迎えし、わらを叩き柔らかくして加工するという昔ながらの藁草履作りの方法を学びました。

今回使用した藁は、丸山千枚田のものを使用し、下準備として、当センター職員みんなで、約1か月かけて藁の選別や道具作り、藁叩きなどを行ないました。

当日は、参加者の皆さんにも藁を叩く作業から行っていただきました。そして、まず講師のお二人が藁草履を作る様子を見ていただき、製作に取り組みました。

3時間で1足の藁草履を作る予定でしたが、藁を“なう”ことが初めての方も多く、1足を仕上げるだけで精一杯でした。

いかに昔の暮らしが大変だったかを実感していただけたのではないでしょうか。参加者の皆さんからは「藁を柔らかくするために叩くさぎょうが大変で、手にマメができてしまいました。」「とても貴重な体験ができました。昔の人はすごいなと感じました。」「母が作っていたころは知ろうともしなかったことが残念に思えました。」などの感想をいただきました。

教室は予定時間で終了しましたが、せっかくの機会なので、完成させたいという声もあったので、午後も数名の方が製作の続きを行ないました。一足の藁草履が完成すると、とても達成感のあると喜んでいただけました。長い時間、ご指導いただいた講師のお二人に感謝いたします。また、慣れない作業を最後まで頑張ってくれた参加者の皆さん、ありがとうございました。藁草履を作れる方が減っている一方で、このような教室をまた開催してほしいという声も聞かれました。そのために、まず私たちスタッフがわらぞうり作りをマスターし、技術を残していかなければならないと強く感じました。一緒に学んでみたいという方をお待ちしております!